弁護士インタビュー

親や親族が亡くなった場合、誰にでも起こりうるのが「相続」の問題です。特に複数の相続人の間で遺産分割について話し合う際には、デリケートな内容なだけにトラブルが起こりがちです。
紫牟田法律事務所では、このような相続に関するリスクを回避し、トラブルを円満に解消するための相談を受け付けています。
ここでは具体的に、代表弁護士の紫牟田 洋志氏から相続の相談について話を聞いてみます。

トラブルを回避し、適正な相続を目指す

そもそも、遺産相続について弁護士に依頼するメリットは何でしょう?

紫牟田 洋志(以下、紫牟田):やはり、「キレイに分けられる」ということでしょう。相続が発生したとき、相続人たちはどうやって遺産を分けるか話し合い、それを協議書にまとめます。これは弁護士に頼まなくてもできますが、その分間違いが起こりやすく、将来揉めるケースも少なくありません。

どんな間違いをするのでしょうか?

紫牟田:そもそも、遺産の評価額を間違えているケースがあります。例えば不動産の評価額が低く見積もられて、もらえる金額がもらえなくなるケースも多いですね。そういった遺産評価の部分や、兄弟姉妹間に起こりやすい「遺留分」の問題も、法のプロが入ることによって適正な判断ができ、将来の争いの芽を摘み取ることができます。

なるほど、リスク回避のために弁護士に依頼するのですね。

紫牟田:それが大きいですね。あとは、弁護士が入ることで遺産相続の流れがスムーズにスピーディーになること。相談者自身が行う手続きや交渉を弁護士が代行するので、時間を取られないのがメリットですね。

では、実際に事務所ではどんなご相談が多いのですか?

紫牟田:まず相続が発生する前の段階ですと、「将来のリスク」についてご相談されるケースが多いですね。親の面倒を見ている方や、兄弟姉妹が多い、財産が多い、財産に不動産が含まれるというご家庭の方は、事前に「遺言書」作成などの相談に来られるケースが多いです。
当事務所では、このような相続前の段階でのご相談にもしっかり対応しております。今不安に思っていることをとりあえず話していただければ、大筋の方向性を立てることができますので、漠然とした不安は和らぐと思いますよ。

相続が発生した方に関してはどうですか?

紫牟田:残念ながら、相続が発生し、揉めてから相談される方の方が多いですね。ご相談の内容は、親の介護にまつわる「寄与分」や、生前に金品をもらったことに対する「特別受益」、「遺留分」などの訴えをよく耳にします。これらに関しても、まずは私たち弁護士を通して、必要な道筋を立てることをおすすめします。
揉めてしまってからのご相談でも大丈夫ですが、「相続放棄」など相続が発生してから短期間で手続きが必要なものもありますので、その点は気を付けてください。

相続につきものの「不動産」と「株」に強い

遺産相続の相談をする場合の、紫牟田法律事務所の強みは何ですか?

紫牟田:「不動産関係に強い」という点が強みです。これは遺産相続のケースでは有利な部分が大きいですね。一般的に争いとなっている相続の対象となるものには、自宅や経営しているアパートや駐車場などの不動産が含まれるケースが大半です。その際に土地や建物の評価をしたり、売却したりするにあたっては、不動産の知識に詳しい弁護士が担当すると有利です。

なぜ有利になるのでしょうか?

紫牟田:例えば地価を評価する際には、民法上の地価と、税法上の地価、2つの評価法があり、それぞれの金額にはかなりの幅があります。不動産に強い弁護士であれば、これらを加味して、相談者が有利な条件で遺産分割できるよう、アドバイスができます。

どうして不動産に強いのですか?

紫牟田:私自身が上場不動産投資信託の資産運用会社を友人とともに立ちあげ、現在も社外取締役をしているほか、個人や企業の不動産に関わる案件を数多く担当してきたという、知識とノウハウの蓄積が強みの理由です。私が不動産鑑定書の内容を理解できますし、提携している不動産鑑定士もいて、そこから複数の意見を聞きながらベストな答えを探すことができます。また、不動産を売却する際も、スムーズな不動産売却が行いやすくなります。

では、不動産以外の強みはありますか?

紫牟田:あとは、株の相続ですね。法人関係の案件を多く担当してきているので、会社法に詳しい方だと思います。適正に株を評価して、相談者にとって有利な相続の方法をアドバイスできます。

不動産と株式の分野に詳しいということが強みですね。

紫牟田:そうですね。もちろんそれ以外の部分も含めて、遺産相続をトータルでサポートしています。遺産相続には複雑な手順や手続きがあり、依頼主様が一つ一つ対応するとなると、税理士、不動産鑑定士、司法書士など、さまざまな士業を渡り歩くことになります。
しかし、当事務所では、弁護士自身の幅広い経験と、他士業との連携によって、窓口を当事務所1本にしていただけます。担当弁護士がすべて取りまとめてスムーズな遺産相続の道筋を立てていきますので、安心してご相談ください。

初回相談ではコミュニケーションを重視

相談が遅くなってしまう理由には、「弁護士の先生って敷居が高そう」というイメージがあるような気がしますが

紫牟田:弁護士の敷居の高さを実際に意識したことはないのですが…、私は相談者と弁護士は対等なパートナーだと思っています。相談者の方は不安や不満を抱えて相談にこられていますので、できるだけ多くコミュニケーションを取って、私自身が話しやすい雰囲気でいることを心掛けています。実際に相談者様からも「先生、フランクですね」とよく言われますしね(笑)。

「弁護士費用が高い」というイメージもありますよね。

紫牟田:弁護士費用が高いというイメージは、「よく分からないから」ということからきていると思います。当事務所は費用を明確に打ち出していますし、最初の相談の際にきちんとご説明するようにしています。その際に契約を迫るようなことはないので安心していただきたいですね。
また、相続の手続きに関しては、税理士や司法書士に頼めば済むことも多くあり、その方が弁護士に頼むより安い場合もあります。ただ、最初から弁護士が入るということは、将来のリスクの芽を最初から摘んでおくという「保険」の意味合いが大きいのです。
万一揉めてしまったとき、対応できるのは弁護士だけです。その場合は、他の士業への依頼費用と弁護士費用の二重のコストがかかり、かえって大きな出費となります。その点を含めてご検討いただけるといいですね。

最後に遺産相続に不安や悩みのある方にメッセージをお願いします。

紫牟田:まずはお気軽にご連絡いただきたいですね。当事務所はキャナルシティ博多内のビルにあって、JR博多駅からも天神エリアからも通いやすいかと思います。
また、最近は東京など遠方の方で、実家が福岡にあったり、兄弟姉妹などが福岡にいるといった方からのご相談も増えています。これは、遠距離のため交通費用などを考えて、当事務所を現地の代理人として立てるケースです。こういったご相談にも対応していますので、お気軽にご相談ください。